3)Deity of Mercy

・ ・ プロセス・Aiko様 ・ ・

3)Deity of Mercy

そして迎えた、ヘアメイクリハーサル。
ヘアメイクの高橋亜子さんに手による、
まさに亜子さんらしい、繊細で上品なメイクに包まれて、
静かに微笑まれるAiko様の姿がありました。

ヘアスタイルは、かねてよりのご本人のご希望で、
前髪をセンターパーツに分け、クラシックな印象をつくります。
あの日からずっとこの日まで、切られたことの無かった、
腰まで長いAikoさんの黒髪を、低めの位置でやさしくまとめて。

当初からのご希望でらした、マリアヴェールで。

空気感のあるレース刺繍は、お顔の輪郭を綺麗に見せてくれます。
ヴェールの縁には、アンティークゴールドのメッシュリボンが、
淡水パールと共に縫い、飾り付けられています。
ヴェールラインを引き締めて、横顔は聖母のように優しげに。

披露宴前半では、アクセサリーをカチューシャ風に飾って。

慎重に決定された付け位置が、中世的な雰囲気を醸し出します。
アンティークの家具が置かれ、西洋の絵画が壁に掛けられた、
クラシックな雰囲気の、会場の内装に似合うスタイルで。

お色直しでは、自由でのびやかなお花のコーディネイト。
緑の芝の丘状の、会場の美しい庭に、よく似合うスタイルで。

花輪っかヘッドドレスは、お顔や髪型とのバランスを取ることが、
とても難しいスタイルです。

ナチュラルで作為を感じさせない、
一見、無造作につくられたかのようにも思える
このダウンヘアスタイルは、計算され尽くしてつくられました。

Aikoさんは、一緒に楽しくお話をしていても、
いつもどこか、静寂を感じさせる方でした。

しんとしてただずまれている彼女の表情は、
観音様のように澄んで、清らかに感じられて。

透明なまでに綺麗な、Aikoさんの表情にはまるで、
聖なるなにかが宿っているかのように思われました。

 

 

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