短期攻略・ファッション史・7・服の建築家1

というわけで、ヴィオネさんです。

ファッションというより、法律あるは建築系のキャラクターですが、
実際彼女は「服の建築家」と呼ばれています。
彼女の優れている点は主に技術的なことなので、
一般の方が見ても特に面白くはないと思いますが、

一言で言えば、
「からだにぴっちりした服を、出来るだけ縫い目が少なく作る努力」
をした人です。

縫い目が少ないほど、ドレスは柔らかくなりますから。
「女性が笑う時、ドレスも笑わなければならない」
という名言は彼女が残したものです。

最も特筆すべきはその計算能力でして、
ドレスが最終的にどのようなフォルムになるのか、
そのために設計図をどうすればよいのかを、
彼女が完全に熟知していることが、服屋稼業をしている人間にとっては、よくわかるのです。
デザインの好き嫌いは別にして、能力値としては恐ろしいほどです。

思い出すのは昔、お客様とお話していたとき、

彼女は建築関係のお仕事をされていて、
建築デザインではなく、強度計算のほうなのですが、
「計算ばっかりやっていると、
建物を見るだけでその建築家の計算能力がだいたいわかるようになる。
有名な建築家でも、工学の計算が苦手な人は結構いる。

だれだれさん(現在日本の代表的建築家の一人)は、強度計算の部分は本人が出来ずに外注しているはずだ。
だれだれさんは(過去の日本の代表的な建築家の一人)、本人が計算していたかどうかは別として、相当できる人だ、
だれだれ(歴史上の大建築家)は、計算したという話は聞いたことがないけど、かなり出来るはず、
だれだれ(こちらも歴史上の大建築家)は苦手そう」と言われていて、なるほどどの業界でもそういう話はあるんだなあと思いました。

ヴィオネさんの少し後輩のシャネルさんは、大変デザインセンスが良く、革新的な考えかたを次々に生み出せる天才でしたが、
服製作の計算能力という点では、現在の水準からは問題外の低レベルです。

今のシャネル、ラガーフェルトのシャネルはもちろん現代のアトリエですのできっちりつくっているのですが、
シャネル自身が作ったものはその場しのぎでしか作れていないのが、わりとよくわかる服です。

ただ言っておきますが、
計算能力が低くても建築家の価値が下がらないように、
計算能力が低くても、シャネルのデザイナーとしての価値は下がりません。

 

そしてシャネルは映画になり、
ヴィオネのほうは、服飾学校で今も研究対象になっている
というわけです

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